【決着2】
席に着くには着いたが、
食器棚の馬券が気になってしょうがない。
ブー子の奴、俺が二階に居る間に目敏く電話の下の馬券を見つけたに違いない。
参ったな〜!いったい幾ら持って行かれるのか・・・?
そのまま俺の懐に入れば、今年のマイナスが殆んどチャラになるのに!
と思いながら、良くて「半分」持っていかれるな・・・と覚悟を決めるしかなかった。
子供たちが、何でこんなに今日は御馳走なの?と訝ってブー子に聞くと、「お父さんがさっきの有馬記念で¥1,000当てたからよ〜!」・・・
¥1,000・・・?俺は確か1万買ってた筈だが・・・?
下手な事は云えないので、黙ってシャンパンの栓を抜いて二つの
グラスに注いだ。
「乾杯!モネの有馬記念、8万円的中!」・・・とりあえず
宴会がスタートした。
釈然としない気分でシャンパンを飲みながら、ブー子の奴、一体どういう事なんだ? 「嫌味」で言ってる様には見えないし、と首を捻った・・・?
然し、その疑問は程なく解けた。
B−Fは全然駄目だったけど、あんたA−D千円良く押えたね〜!
とブー子が言うと、二男のTが、じゃぁ8,000円位付いたんだ!
ヘェ〜凄いね!と言いながら食器棚の「当たり馬券」を取り出し眺めていた。
俺は、ブー子が購入金額を1万じゃなく千円と間違えているのに気が付き、モロに焦った!
二男のTは俺の方をチラチラ見ているので、どうやら気が付いたようである。
そして、何食わぬ顔をして他の誰にも見えぬように裏返しにした当たり馬券を俺に手渡しながらウインクした。
「無くさない様に早く仕舞った方が良いよ」・・・俺は手早く
財布の中にそれを仕舞い込み、二男に小さくVサインを送った。
・・・・・
その夜ブー子に小遣いを多少渡し、問題の二男Tにも「口止め料」として二万円渡し、兄貴Kの分として別に一万円渡した。
「口が裂けても内緒にしておけ」と念押しして自分の部屋に戻った。
結局、あの晩の消えた1万円札は何だったのだろうか?
俺が二度ほど札を取り間違えた結果A「ギャロップ
ダイナ」の
ラッキーナンバーを記入した千円札が手元に残っての今日の大勝・・・
あの夜、大宮の「たこ焼き屋」で間違って1万円札を出さないで千円札で支払っていたら、今日の80万は無かった筈である。
「ボランティア」も偶にはするもんだ等と思いながら、自分の購入した「スダホーク」絡みのハズレ馬券を破り捨てた。
「
ファントム」の「貴美ちゃん」には、今度飲みに行った時に「
単勝惜しかったね!」
と言って惚けるしかねぇな・・・
うちのガキどもも、正月まではせびってくるのはミエミエか・・・
などと考えながら床に就いた。
・・・「消えた1万円札・・・?」 とりあえず「完」です。・・・
posted by オクチャン at 17:22| 埼玉

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酔っ払いの奇行
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