本当に久しぶりです。≪サタデイナイト・ファントム≫
ダービー以来なので何回目か忘れそうです。
・・・何故なのだろうか・・・?
淀の4コーナーから直線にかけて内がポッカリ開ける。
「どうぞお進み下さい」と云わんばかりにコースが開ける・・・
4コーナーのカーブが急なのは今に始まった事ではなく周知の事実で、3コーナーからの下り坂の惰性で外に振られてしまうのは理解できるが、流石にG1出走の百戦錬磨のジョッキーと云えども目前の「勝利」の二文字に惑わされ、ついつい手綱が緩むのか・・・?
・・・今年はピンクのイン強襲か・・・?
第68回菊花賞
毎年難解なレースである。春のチャンピオン「フサイチホウオー」は既に色褪せ、休養を挟んで4連勝の「ロックドゥカンブ」とトライアルを豪快に差し切った「ドリームジャーニー」、皐月賞馬「ヴィクトリー」、ダービーとトライアル2着の「アサクサキングス」辺りが人気の中心か?
穴っぽいところなら、秋の昇り馬「デュオトーン」「アルナスライン」・・・
風邪をひき熱のある脳味噌でボンヤリとそんな事を考えているうちに、いつの間にか貴美子の手枕で転寝。
風邪の病原菌ににユンケルを与えるようなもので、ますます悪化!
夜中、夢に魘されて目が覚めたが、何とも不思議な夢だった。
珍しく競馬の夢であった。
何のレースか解らなかったが、淀の長距離レースだった様な気がする?
良くは覚えていないが、ゴール前でピンクと赤・黒・青が競り合っていたような記憶がわずかに残っていた。
残念ながら色だけだったので馬番までは定かではなかったのが間抜けである。
滅多にレースの夢など見ない俺だが、このところメインレースを外しっぱなしでどうにもスッキリしないせいなのか、或いは風邪の熱にうなされただけなのか・・・
気になって明日の出馬表に目を向けると、武がチャッカリ「ピンク」帽子を被っているではないか。
外す時は幾ら考えても外れるし、当たる時は何も考えずともアッサリ当たる。
・・・今年も武のドリームジャーニーで決まりか・・・
新聞をガサゴソしていた音で隣に寝ていた貴美子が目を覚ましてしまった。
寝ぼけ眼でネェ〜「今何時なの?」と俺に聞いた。
4時25〜26分前だと応え、俺はくわえた煙草に火を点けたが、何とも美味くない。
風邪で喉をやられているのでむせ返るだけで喉がヒリヒリした。
馬鹿ねぇ〜、と云いながら貴美子が起き上がり、手をおれの額に充てる・・・
結構熱ぽいじゃない!まだ38℃位有るみたいねと云いながら「私にうつさないでね」と悪戯っぽく笑った。
うつすの何も昨夜グッチョリ合体して、それはネェ〜だろと俺は苦笑した。
風邪薬でも飲む?と貴美子が呟くので、薬より喉がカラカラなのでビールでもくれ、と云いながら不味い煙草を揉み消した。
真赤なショーツにカッターシャツを羽織り、冷蔵庫の前に屈みビールを取り出している後姿が何とも艶めかしい景色である。
片膝をつき、ゴソゴソ缶ビールを探しているのだが、半分爪先立ちの奇麗なツルンとした踵と締まった脚首・・・
申し訳程度の小さく真っ赤なショーツに包まれた柔らかそうなヒップがカッターシャツの裾から見え隠れし、開いた冷蔵庫内からの逆光で、張りの有る奇麗な整った太腿の産毛が透き通った金髪の様に輝いている。
庫内の缶ビールを2缶小脇に抱え、グラスはいいでしょ?
と云いながら振り返り、後ろ向きのまま左足の踵で冷蔵庫のドアを閉め隣に猫の様に滑り込んできた。
冷えた缶ビールをおれの額に当て、これで幾らか熱も下がるかもね・・・と云いながら
「クシュン・クシュン」と2度ほど柄にもなく仔猫のような小さなクシャミをした。
厭だわ〜!冷蔵庫の冷気で私も風邪ひいたかしら・・・?
とウインクしながらカマトトぶったので、バァ〜カ、昨夜しつこかったからな〜と、応戦してやった。
このところめっきり秋らしくなって来たせいか、何も掛けないと肌寒く、それこそ風邪が悪化しそうなので毛布に潜り、うつ伏せで新聞を開いた。
貴美子も俺の右側に潜りこみ、毛布を被ったままビールをチビチビやりながら菊花賞の検討となる。
・・・・・
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